100本のバラを贈るシチュエーション

とあるプロポーズの話

プロポーズの場所は都内某所
夜景がきれいな外資系ホテル。

二人にとっては
一緒に壁を乗り越えるために
頑張った思い出の場所。

 

付き合った期間は2年5ヶ月。
お互いを知るには十分時間を重ねたと言える。

 

 


プロポーズの数時間前に話を戻す。

その夜は彼女の誕生日祝いも兼ねて
2人が大好きなレストランで食事。

相変わらずの一流の味と
料理の美しさに弾む会話、
ゆっくりと流れる時間を堪能。




極上体験の余韻に浸りながら店を出ると
タクシーが1台止まっている。




事前に手配しておいたのだ。
ドライバーには行き先も伝えてある。

どこへ行くか知らない彼女は
戸惑いつつも
車内から過ぎていく夜の街を眺める。
その横顔はなんだかとても楽しそうだ。



いつもより会話はぎこちなく、
もしかしたら
僕の緊張は伝わっていたかもしれない。
が、彼女は普段と変わらず明るく美しかった。



(プロポーズ とは思うまい)
(いや、行き先がわかったらバレてしまうかも)

自然に振る舞おうと会話をつなぐのに必死だった。



幸い都会の道路は入り組んでいるため、
どこへ向かっているかはわからないようだ。




「ねぇ、どこ行くのー?」
「内緒」

(どうやら本当に行き先はわからないようだ…)




口数は少ないままホテルへ到着。

着いた瞬間に声をあげていた。
ここは2人にとって思い出の場所。

 

 


「100本のバラ専門店」の立ち上げ時。

商品撮影をして
彼女にモデルになってもらった場所。

ここから
2人で一緒になるためのチャレンジが始まった

そういう場所。




初めてのモデル&花束撮影。
要領もわからず撮りなおしの嵐。


重たい花束を持ち続ける撮影が
何時間も続き、気付けば深夜。
それでも一言も文句を言わなかった彼女。


それどころか
「楽しいね」
「もっとこうする?」
付き合ってくれたことは絶対に忘れない。
どれだけ救われたことか。




めぐる思い出に胸を熱くさせながら
チェックインを済ませエレベーターで上層階へ向かう。


「懐かしいね」
「そうだね。あ、チャペルは改修中なんだね」

他愛もない会話をしつつ部屋へ。
ベッドの上にはサプライズのプレゼントが置いてある段取りだ。



ドアを開けると彼女は待ちきれない様子でさっと中へ。

「わあー!」と彼女。
(もうプレゼントを見つけたかな)

変わらず洗練された部屋と美しい夜景に大喜びの彼女。
外の景色に夢中で
ベッドの上はまだ見ていないようだ。



「あ!これは!?」
わざとらしくベッドの上を指差す僕。

一冊の本が置いてある。
手に取る彼女。
読み始める。
それは普通の本ではなく、フォトブックだ。



事前にホテルへ発送しておいたもので
二人の思い出の写真に
その当時の想いをつづった文章を添えてある。




ずっと穏便で平和な2年5か月ではなく、
たくさんの困難を乗り越えてきた。


乗り越えられるかわからない
結婚への壁の前で
自分で限界を決めて半ばあきらめ
情けなく頼りがいのない姿で
失望させてしまったこともあるし、
関係が壊れかけたことすらあった。


それでも僕が結果を出すと信じて
そばにいてくれた彼女には
心から感謝している。




フォトブックのラストに向け、
選び抜いた言葉で彼女への想いを伝え、
その締めくくりは

「あなたと家族になりたい」 と書いた。

読み進めるうちに手が止まり、
こらえきれず泣き出す彼女。

最後まで読んでくれたことを確認し、
事前にクローゼットに隠しておいた
100本のバラを差し出しながら
声を振り絞った。





「結婚しよう」





静かに返事を待つ。



彼女がすすり泣く声だけが響き始める。
いや、もうぐしゃぐしゃに泣いて
言葉になっていないんだとわかった。



しばらく待つと
聞きなれた彼女の声が聞こえた。

 



「…いいよ?」

 


現実は想像していたほど
ドラマチックな返事ではなく

まるで

(結婚してやっても)「いいよ?」
に聞こえなくもないが
とにかく返事はOKみたいだ。


笑顔で100本のバラを渡した。
彼女はバラに顔をうずめ
ぐしゃぐしゃに泣きながらほほえんだ。
これまで見た中でも最も美しい光景だった。



こうして新しい夫婦が一組誕生した。





以上が100本のバラ専門店代表・本間のプロポーズ。
長文にお付き合いいただきありがとうございました!

 

バラ「ブラッドオレンジ」で作った100本のバラの花束。※こちらは非売品となります。
 


使用したバラは「ブラッドオレンジ」
彼女が好きなバラ。
私にとっても特別なバラなので、
”この品種で100本のバラの花束”を作ることは二度とありません。
これが最初で最後。

※現在ではもうこの品種を作る生産者さんはおらず
市場でも見かけなくなり、
本当にもう作れない幻の100本のバラとなりました。

プロポーズ成功翌朝の水はおいしかった!!!

 

ABOUT ME
100本のバラ専門店代表 本間
(株)三越伊勢丹契約ブランド🌹伊勢丹新宿「丹青会」3連続出展🌹オープンから3年で20,000本束ね上げる🌹不安・疑問はどんなことでも構いませんのでお気軽にお問合せ下さい🌹一生の思い出に残る花束がお届け出来るよう誠心誠意対応させていただきます
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